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各診療科のご案内|診療案内

泌尿器科部長 関 成人泌尿器科学会専門医・指導医
泌尿器科医長 宋 裕賢泌尿器科学会専門医・指導医
日本泌尿器科学会腹腔鏡技術認定医
日本内視鏡外科学会腹腔鏡技術認定医
泌尿器科医長 出嶋 卓泌尿器科学会専門医・指導医
がん治療認定医機構がん治療認定医
泌尿器科医員 正岡 寛之泌尿器科学会専門医・指導医
泌尿器科医員 永冨 裕子

(2021年4月1日現在)

当科の特色

前立腺肥大症には、高出力Green lightレーザーを用いた光選択的前立腺レーザー蒸散術 (XPS-PVP) や半導体レーザーを用いた接触式レーザー前立腺蒸散術 (CVP) を導入しており、安全でかつ短期間(最短で3泊4日の入院)での治療が可能です。

・今年4月からは薬物治療で改善が不良な切迫性尿失禁や頻尿症状(過活動膀胱)に対して有効な、ボツリヌストキシンの膀胱内注射療法を保険診療として開始します。

・極めて難治性の過活動膀胱に対しては、手術的に電極を埋め込み排尿に関係する神経を刺激することで症状を改善する治療(仙骨神経刺激療法)も実施可能です。

・副腎/腎、前立腺や膀胱などの悪性腫瘍(癌)や女性の骨盤臓器脱に対しては、内視鏡(腹腔鏡/後腹膜鏡)を用いた低侵襲な治療を行っています。

尿路結石症に対しては、内視鏡による経尿道的/経皮的な砕石術や体外衝撃波砕石術など、保険診療として行われている全ての方法による治療が可能です。

代表的疾患における診療内容

前立腺肥大症

 前立腺は膀胱出口部の尿道周囲に存在し、精液の一部を合成・分泌する組織です。加齢に伴い中心部の組織が増大し尿道が圧迫されるため、尿が出にくく勢いが悪いとか、排尿回数が多いといった下部尿路症状が出現してきます。排尿状態を客観的に評価する尿流動態検査や、前立腺体積を測定する超音波検査などを用いて病気の有無を診断します。

 一般的な治療法には薬物療法と手術療法があります。薬物療法は単剤あるいは2種類以上の内服薬を用いて経過を観察しますが、薬物で十分な効果が得られない場合には手術治療を考慮します。

 手術療法としては高周波電流を利用する経尿道的前立腺切除術 (TURP) が一般的に行われていますが、大きな肥大症では出血量が多く危険な場合がありますので、当院では出血が少なく安全性の高いレーザーを用いた前立腺蒸散術(PVP、CVP) を採用しています。レーザー蒸散術では、抗血栓薬を継続したままでも安全に手術が可能です。

尿路結石症

 尿路結石は、腎臓、尿管、膀胱、尿道などの尿路に結石が生じる疾患です。典型的な症状として、腎臓内にあった結石が尿管に移動した際に突然起こる強い疼痛(仙痛)があります。また尿管内の結石が腎臓からの尿の流出を妨げるため、腎盂や尿管が拡張(水腎・水尿管症)する場合があります。

 一般的に、尿管内の結石径が5㎜以下であれば自然排出する可能が高いとされています。一方、結石径が10㎜以上の場合はそのままの状態で排出する可能性は低く、加療が必要となります。治療としては、体外衝撃波砕石術(ESWL)や内視鏡による経尿道的(TUL)あるいは経皮的(PNL)結石破砕術を行なっています。

骨盤臓器脱

 子宮・膀胱・直腸などの骨盤内にある臓器が膣壁を介して体外に脱出する病気です。一般的に、加齢や肥満、出産などにより骨盤内容を支える筋肉(骨盤底筋)が緩むことによって起こります。股間に何か挟まったような違和感や、頻尿や排尿困難、尿もれなどの症状があります。

 程度が軽い場合には骨盤底筋体操やペッサリー挿入での対応も可能ですが、脱出の程度が強い場合には手術が必要です。当院では患者さんの希望があれば腹腔鏡下仙骨膣固定術 (LSC) による修復を行なっています。

尿失禁

 突然尿意を催しトイレまで間に合わずに漏らすタイプ(切迫性尿失禁)、咳やくしゃみ、重たいものを持った時に漏れるタイプ(腹圧性尿失禁)、この両者とも認めるタイプ(混合性尿失禁)があります。切迫性尿失禁が主体の場合は、抗コリン薬やβ3受容体作動薬などの薬物治療が有効です。一方、腹圧性尿失禁が主体の場合は、骨盤底筋体操や手術療法が有効です。骨盤底筋体操で改善が不十分な場合には、人工テープを用いた尿道スリング手術である TVT (Tension-free Vaginal Tape) を行なっています。

前立腺がん

 前立腺に発生する癌で、近年の高齢化や食の欧米化に伴い日本でも増加しています。特異的な腫瘍マーカーである PSA (前立腺特異抗原) 値の測定は早期発見に極めて有用です。PSA値が上昇し癌が疑われる場合には、組織の針生検(1泊2日の入院検査)により確定診断を行います。

 癌が確定した場合には、次のステップとしてCTやMRI、骨シンチを行い、癌の局所(前立腺周囲への)浸潤や遠隔転移の有無を評価します。

 一般的に、明らかな局所浸潤や遠隔転移が無い(限局癌)場合には、根治治療として前立腺全摘出術や放射線治療(±内分泌療法)を行いますが、診断時に既に遠隔転移を認める進行癌では、内分泌(ホルモン)療法や、抗がん剤(ドセタキセル、カバジタキセル)による化学療法を行います。

腎臓腫瘍

 腎臓に発生する腫瘍です。以前は血尿などの自覚症状で発見されていましたが、現在は腹部超音波検査(エコー)やCT検査などで偶然見つかることが多くなっています。CTやMRIなどの画像検査で悪性(癌)と診断され、手術により根治が可能な場合には内視鏡的な腎摘除術あるいは腎部分切除術を行います。

 一方、受診時に既に遠隔転移などがあり、手術のみでは根治が困難な場合には、分子標的薬(スニチニブ、アキシチニブ、ソラフェニブ、パゾパニブ、エベロリムス、テムシロリムス、)や免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ、イピリムマブ)による治療を行います。

膀胱腫瘍

 膀胱に発生する腫瘍ですが、粘膜由来の(移行上皮)癌である可能性も低くはありません。多くは無症候性肉眼的血尿(血尿以外に自覚症状が無い)で発見されます。一般的に組織診断(悪性の有無)と深達度(膀胱壁のどの深さまで腫瘍細胞が浸潤しているか)を評価するため、経尿道的膀胱腫瘍切除術 (TURBT) を行います。

 組織診断の結果、悪性(癌)であっても深達度が浅い場合は初回のTURBTのみで経過観察を行いますが、癌が膀胱筋層内に浸潤している場合(浸潤性膀胱癌)には、根治治療として内視鏡を用いる膀胱全摘除術(+尿路変更術)を行う場合があります。手術により根治治療が不十分な症例には、放射線治療や抗ガン剤による化学療法を行なう場合があります。

腎盂・尿管腫瘍

 腎盂腎杯や尿管に発生する腫瘍です。内視鏡やレントゲン造影検査で悪性腫瘍(癌)と診断された場合は、発生した側の腎臓と尿管を内視鏡的に摘出する腹腔鏡下腎尿管摘除術を行なっています。

精巣腫瘍

 精巣に発生する腫瘍で多くは悪性(癌)です。10から20歳代の比較的若い人に多くみられ無痛性精巣腫大が特徴的な症状です。本疾患が疑われる場合は、なるべく早期に精巣摘除術を行ないます。転移を認める場合は抗がん剤による化学療法を行ないます。精巣がんの中には化学療法に良く反応し完解治癒する場合もあります。

副腎腫瘍

 腎臓の上内側に位置し、各種の重要なホルモンを産生・分泌する臓器である副腎に発生する腫瘍です。血圧を上昇させるホルモン、血糖を上昇させるホルモンなどを多量に分泌する場合があります。サイズが大きく悪性腫瘍の可能性がある場合や、産生するホルモン量が多い場合には、内視鏡的に副腎を摘出する場合があります。

難治性過活動膀胱・神経因性膀胱に対する新しい治療法

<ボツリヌス毒素膀胱壁注入療法>

過活動膀胱 (OAB: overactive bladder syndrome)

 過活動膀胱は、尿意切迫感を主症状とする症候群で、頻尿・夜間頻尿を伴うことを多く認めます。
 治療としては、行動療法・薬物治療(抗コリン薬、β3受容体作動薬)・手術療法があり、手術療法には1)ボツリヌス膀胱内注入療法2)仙骨刺激療法があります。

ボツリヌス膀胱内注入療法とは

 A型ボツリヌストキシンを膀胱壁に注入する治療法で、膀胱の筋肉を弛緩させる治療法です。2020年4月に日本でも保険収載されました。

ボツリヌス毒素膀胱壁注入療法

治療効果は2-3日から認められ、4-8ヶ月持続します。

副作用として

・排尿困難、尿路感染、尿閉、膀胱出血などがあります。
ただし、下記の方にはボツリヌス膀胱内注入療法は行えません。

ボツリヌス療法を受けられない方

・尿路感染症の方
・重度の排尿障害があり、自己導尿を行っていない方
・全身性の筋力低下を起こす病気(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症)を有している方
・閉鎖隅角緑内障の方
・喘息などの慢性呼吸器疾患を有している方
・妊娠中、授乳中の方
・副作用で自己導尿が必要になった際の自己導尿に同意いただけない方

TOPICS

2017.04 前立腺肥大症に対して半導体レーザー(CVP)を導入しました。

2019.04 難治性過活動膀胱に伴う尿失禁に対して、仙骨神経刺激療法を開始しました。

2019.06 前立腺肥大症に対してGreenLight XPSTMを導入しました(国内で4施設目)。

2020.08 難治性過活動膀胱・神経因性膀胱に対するボツリヌス毒素膀胱内注入療法を開始しました。

レーザー治療1

レーザー治療2

体外衝撃波結石破砕術

接触式レーザー前立腺蒸散術

仙骨神経刺激療法

実施中の臨床研究

・前立腺肥大症に対する経尿道的レーザー蒸散術 (PVP vs CVP) の有効性と安全性に関する無作為化前向き比較検討。

・前立腺肥大症に対する各種経尿道的レーザー蒸散術(XPS-PVP vs CVP vs ThuVAP)の有効性と安全性に関する無作為化前向き比較検討。

・レーザー前立腺蒸散術後に残存する過活動膀胱に対するビベグロンの有用性に関する検討(VAPOR trial: 特定臨床研究)。

・高尿酸血症を合併する前立腺肥大症(BPH)に対するトピロキソスタットの有用性に関する検討

・接触式レーザー蒸散術(CVP)の有効性と安全性に関する多施設共同前向き研究

・GreenLight XPSTMを用いた前立腺蒸散術(PVP)の有用性に関する多施設共同前向き研究

・骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌に対するラジウムー223治療の多施設共同前向き観察研究

実施中の治験

・腹圧性尿失禁女性患者におけるTAS-303の第2相ランダム化プラセボ対照二重盲検比較試験

患者さんへ
共済組合員の方へ

健康管理事業

その他

医療関係者の方へ

調剤薬局薬剤師の方へ

製薬会社の方へ

その他

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看護部

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